
犬が食べない・水を飲まないときに、すべての犬へ共通する「安全に待てる時間」はありません。子犬、超小型犬、シニア犬、持病や投薬がある犬では早い対応が必要なことがあります。最後に食べた・飲んだ時刻と量、嘔吐、下痢、排尿、元気、痛みを確認し、迷う時点で動物病院へ電話してください。
この記事は食欲不振の原因を診断したり、家庭で強制給餌・給水を行うためのものではありません。
この記事の要点
- 最後に食べた・飲んだ時刻と、普段に対する量を記録します。
- 元気、呼吸、嘔吐、下痢、排尿、腹部、口の痛みを併せて確認します。
- 無理に口へ流し込む、人用薬を与える、薬を勝手に中止することは避けます。
- 呼吸困難、虚脱、腹部膨満、繰り返す嘔吐、毒物・異物の疑いは緊急です。
最初に確認すること
「食べない」は、全く口にしないのか、いつもの半分なのか、おやつだけ食べるのかで情報が異なります。飲水も、器から飲む量だけでなく、ウェットフード等に含まれる水分を考慮します。自己判断で様子を見る前に、次の情報をそろえます。
| 項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 時間 | 最後に食べた・飲んだ時刻、変化に気づいた時刻 |
| 量 | 普段の食事・水に対する割合、食べられる物 |
| 全身 | 元気、呼吸、体が普段より熱い・冷たいと感じる変化、震え、痛み、腹部の張り |
| 消化器 | 吐き気、よだれ、嘔吐、下痢、便の色 |
| 排尿 | 回数、量、色、出そうとして出ないか |
| 背景 | 年齢、体重、持病、薬、手術、誤食・毒物の可能性 |
すぐに受診する症状
- 呼吸が苦しい、舌や歯肉が青・灰・白・紫色など普段と異なる
- 意識が弱い、立てない、けいれん
- 腹部が急に張り、吐こうとしても出ない
- 水も保てないほど繰り返し吐く
- 強い腹痛、口や喉の異物、飲み込みにくさ
- 排尿姿勢を取るのに尿が出ない
- 人薬、殺虫剤、植物、異物を口にした可能性
これらがある場合は、食べていない時間にかかわらず直ちに病院へ電話します。
24時間を上限と考えない
MSD Veterinary Manualの受診目安表は、24時間食べない・飲まない状態を直ちに受診する項目に挙げています。ただし、これは「24時間までは待ってよい」という意味ではありません。子犬、小型犬、高齢犬、糖尿病などの持病、手術後、継続薬がある犬は、より早く病院へ相談する必要があります。
家庭で避けること
- 注射器等で水や食べ物を無理に流し込む
- 脂肪分の多い物や人用の栄養食品を試す
- 吐き気止め、痛み止め、胃薬など人用薬を与える
- 食事を食べないからと処方薬を自己判断で中止・追加する
- 誤食した物を家庭判断で吐かせる
電話では、与えてよい物と量、現在の薬、受診までの水分の扱いを確認してください。
| 日時 | 食べた物・量 | 水・量 | 嘔吐・便 | 排尿 | 元気・痛み | 病院の指示 |
|---|---|---|---|---|---|---|
まとめ
食欲・飲水の低下は、時間だけでなく犬の年齢・持病と併発症状で緊急度が変わります。最後に摂取した時刻と量を記録し、強い症状があれば直ちに、なくても普段と違う状態が続くなら早めに動物病院へ相談してください。
いま行うこと 最後に食べた・飲んだ時刻、嘔吐・排泄・薬・誤食の可能性をメモし、犬の背景を伝えて動物病院へ電話しましょう。
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